私たちの未来

1987年、ブルントラント委員会が、持続可能性(サステイナビリティ)とは何かを定義しました。

「維持可能な発展とは、未来の人々が必要とするものを損なうことなく、現代の人々の求める発展を可能にすること。」

しかし、私たちの生活行動の全てが世界全体に悪影響をおよぼしているようです。私たちは何をすべきなのでしょうか?

たとえば、きちんと将来を長い目で見据えた製品を作るというのはどうでしょう?

あらかじめ買い替えられることを前提にしたものではなく、やや控えめながらも、適応性があり、このめまぐるしく変わる世界で従順な僕(しもべ)となってくれるもの。できるだけ長く使うことで、環境や資源に与えるインパクトを最小限に抑えたもの。

これこそが、1959年の創業当時、ヴィツゥが描いた「流行と距離を保つこと、そして、使う人それぞれの生活の色に染めあげることができるニュートラルなキャンバスのような製品を作ろう」というビジョンに通じるのです。

半世紀以上が過ぎた今、私たちがめざすものはこれまで以上に明快です。もっと多くの人々に「よりよく暮らすには、ながもちするものを、少しだけ。」ーこの考え方のすばらしさを知っていただきたいと考えています。

A Vitsœ workshop assistant fixing an E-Track to an X-Post for the 606 Universal Shelving System

トゥルーシステム

ヴィツゥの製品は、第2次大戦後に生み出された「トゥルーシステム」の考え方をもとにデザインされています。

この考え方は、ロンドンで長く使われている2階建てのバスのデザインの原点にもなっており、高品質な部材を基本とする仕様と、柔軟性、可変性、適応性、耐久性を確保するための高度な仕上げによって、製品の長寿命を実現するものです。

トゥルーシステムに即してデザインされたものは、組み立て、修理、解体が簡単で、改良することも容易です。ほとんどのヴィツゥの製品は、リサイクル可能なアルミニウムとスチール、そしていずれは土に帰る木材から成ります。そして、これらの部材は、ネジやピンなどのパーツで組み立てます。接着や溶接をしないため、修理も容易になり、その役割を全うしたときには、簡単に分解できるのです。

大切なことは、どんな部材であっても、可能な限りながもちするようにデザインされているということなのです。

Why systems matter

リサイクルより
リユースを

ヴィツゥは、あらゆる場面で、廃棄物を最小限にするように努めています。リユース(再利用)という考えはとても重要なものなのです。たとえば、アルミニウムの部品を運搬するために木箱を使っていますが、なかには20年間も使っている箱もあります。

一方で、ヴィツゥのシェルビング・システムをご購入されたお客さまが、生活スタイルの変化や引っ越しに応じて、コンポーネントを追加したり、システムを組み換えたりして使っていくこともまた、「再利用」に他なりません。

長い目で見れば、他社の安価な家具をご購入されるよりも、ヴィツゥの方が結果的に割安になることが多いのです。

より少なく使う

ヴィツゥの製品を新たにご購入されるということは、生涯において、消費をより少なくし、さらに無駄や廃棄をより少なくするという、賢い消費者になるということです。「より多くの方に、より少ない必要最低限のシステムを、できるだけ長く使い続けていただきたい」というヴィツゥの考えは、ある種の評論家には理解不能であるようです。

2006年、ドイツの雑誌『Stern』は「地球温暖化を回避するか、成長と開発を推進するか、地球にはこの二者択一しか残されていないというわけではない。」とレポートしています。ヴィツゥは、自らの考え方にそって成長を続けていきたいと考えています。

利益よりも
適正な価格で

生活に変化はつきものです。「まずは小さなシステムからはじめてください。」ヴィツゥでは、ご購入されたその日から、コンポーネントの追加や、システムの組み替えや移設などを全面的にサポートしています。

ヴィツゥは代理店を通した販売はしていません。いつもお客さまのそばにいて、しっかりとサポートをしていきたいと考えているからです。

また、ヴィツゥは全てのお客様に、平等で公正な唯一無二の価格をご提示しています。不用意なモデルチェンジや廃番などは決して行いませんので、セールなどもありません。

創業者ニールス・ヴィツゥ曰く「ヴィツゥの最も幸せなお客さまは、最も長くヴィツゥとお付き合くださった方々です」は、ものづくりだけではなく、価格やサービス全てに実践されています。

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Dieter Rams and Niels Vitsœ sitting together on the 620 Chair Programme
ディーター・ラムスとニール・ヴィツゥ。
決して古くなることはない。
65年以上に渡り、わたしたちの考える価値観。より良く暮らすには、長持ちするものを、少しだけ。