ヴィツゥ・ロンドンが仕立屋のアトリエに
イースト・ロンドンにアトリエをかまえる仕立屋、SEH Kellyがヴィツゥ・ロンドンにやってきました。ヘブリディーズ諸島に古くからある紡績工場の話や、今に甦った動物の角から作られるボタンの数々、英国製であることの誇りなど、ものづくりの興味深い話が語られています。
イースト・ロンドンにアトリエをかまえる仕立屋、SEH Kellyがヴィツゥ・ロンドンにやってきました。ヘブリディーズ諸島に古くからある紡績工場の話や、今に甦った動物の角から作られるボタンの数々、英国製であることの誇りなど、ものづくりの興味深い話が語られています。
ボタンダウン・シャツ、手袋、ジャケットにパンツ、そして、ボタンやバックルなどかわいらしいパーツの数々が、ヴィツゥの家具と見事にマッチしています。
マン島とポートランド島の羊から刈り取られる羊毛は、それぞれ個性的な色合いをもっています。ハンガーレール付メタルシェルフ に掛けられているのが、染色せず、この羊毛本来の色合いを生かして丁寧に作られたジャケットです。(写真右上)SEH Kellyとヴィツゥに共通するものづくりへの考え方が表われているのではないでしょうか。
SEH Kellyの PaulとSara は、ものづくりと同じように、彼らオリジナルのツィード地の呼び名にもこだわっています。四角い織り模様は「テトリス」、尖った織り模様には「スペースインベーダー」と名付けているそうです。素敵ですね…
キャビネットの引き出しの中には、ずっしりとした重みの真鍮製型抜きバックルや北欧の牛や鹿の角から作られたホーン・ボタンの数々が仕切りごとに整然と並べられています。(写真右下)
天面にディスプレイされたパンツは、ヘブリディーズ諸島の羊毛から作られ、年を経るごとにグレーがかってくるそうです。まさか!?と思いますよね?SEH Kellyが語る言葉やメッセージは、洋服と同じく絶妙ですばらしいものです。彼らが発行するフリーペーパー「Some British Makers」の最新号はヴィツゥ・ロンドンでも配布しています。また彼らのウェブサイトでもご覧いただけます。
他には、手袋。手の甲は幾何学模様織のミックス地のツィードで、手のひらはしなやかな鹿革の切り返しになっています。620チェア・プログラム同様、時が経つにつれ、革に深みが増してくることでしょう。
創業者のニールス・ヴィツゥはこう言っていました。「最初のキズや汚れは悲劇。二つ目はあきらめ。三つ目にようやく古趣を帯びて良い雰囲気になっていると気づく」と。
SEH Kellyがつくる洋服とヴィツゥがつくる家具が相まって創り出した、ものづくりへの思いが詰まった空間を体感しに、ヴィツゥ・ロンドンへいらしてください。開催は11月1日まで。
An unassuming wardrobe:
SEH Kelly at Vitsœ London
3–5 Duke Street
London W1U 3ED
10月24日(金) 〜11月1日(土)
10:00〜18:00
ワードローブのシステム例は
こちら