magCulture
Jeremy Leslie による、新しいマガジンショップのかたち。
1958年に建てられたロンドンで最初の団地と言われるBrunswick Estate。2015年12月、その建物群の一階に並ぶ商店街の、新聞などを売る小型商店の跡地にオープンした magCulture 。店頭には、最新のものから、レアなものまで選りすぐりのマガジンが並び、多くの人が、その前で足を止める。
創業者である Jeremy Leslie は、20年以上にわたり、ロンドンの出版業界で活躍している。エディトリアル・デザイナーとしての豊富な経験を生かし、 ウェブサイトmagCultureをスタート。そのオンラインショップは、すぐに評判となり、ロンドンのクリエイティブなエリアとして知られる Clerkenwell に本社を構えるほどになった。その勢いは、マガジンをはじめとした出版業界が衰退しているとは思えないほど。いつしか、誰もが気軽に、インディペンデントな出版物に親しめる空間を作ることが、彼の大きな目標になったのです。
リノベーションが始まり、内装の天井が剥がされると、オリジナルのノコギリ屋根が現れ、ロンドンの柔らかな自然光が、ショップに差し込むようになりました。さらに、青いビニールが貼られた床を新調に剥ぐと、ミッドセンチュリーの大理石で作られた床が、素晴らしい状態で現れました。
この時のことを Leslie は、「この空間を作る全てのものが、直感的に、空間の使い方と、そこに配置する家具をイメージさせたんだ。」と述べています。
ヴィツゥを magCulture で使うにあたって、Leslie はこのように語っています。
「マガジンが、記事を見せる媒体でもあるように、マガジンを”見せる”媒体になるような店が、ロンドンに必要だと感じたんだ。」
店頭に並ぶ雑誌は、全て表紙を正面に向け、ヴィツゥの傾斜シェルフに陳列することで、そのタイトルが一目瞭然となっている。
「多くの人は、40分近くかけて、雑誌を熟読していくよ。もちろん、それだけでも大歓迎。雑誌を作るクリエイター達は皆、時間と努力を”投資”しているんだ。なので、わたしたちのお客さんは、ページを一枚一枚めくり、自由に紙面を吟味していいんだ。雑誌は素晴らしい記事と写真で、私たちの環境や生活を映し出していると、一時的かもしれないけれど、お客さんは感じてくれるはず。」
「この建物とヴィツゥのシステムは、空間にモダンな要素を加えてくれる。歴史的なところも、カルチャーとしても、また実用的なところも、同じ空間に共存する上で、とても相性が良い。システムのフレキシブルさも、ポイント。組み替えが自由にできるので、その時々のアイテムやストックの量に応じて、形を変えながらもずっと使うことができるんだ。」